兵庫県神崎郡市川町鶴居、ここを流れる市川は豊かな川だった。

夏には大型のアユが取れ、鯉やフナ、ニゴイにウグイ、魚がいっぱいいた。私を含めこの川で釣りをするもの、アユを網で取る者、秋にはモクズガニが取れ、いろんな恵があった。

しかし、今から10年ほど前、

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こいつらがやってきてから川は死んだ。まず、放流したアユはみなカワウが食べてしまうために、アユの友釣りが出来なくなった。

川で鯉釣りをしていても、途中でカワウ飛んできて、このようにかき回すため全く釣れなくなった。魚は草の中、岩の間に隠れてしまい、餌を食べる時間が確保できず痩せていく始末。

まずは体力が無くて、食べごろのウグイが絶滅した。続いて寿命が短いフナが、育ってくるフナはすべてカワウに食べられ、年老いたフナは5年ほどで死んでしまい絶滅した。当然、上流の生野銀山湖から流れてくることもあるが、定住しているフナは皆無である。

次はニゴイだ。フナと同じ理由で育ってきた魚は食べられる大きさになればカワウが全て食べてしまう。

今、市川には極端に小さいニゴイか極端に大きいニゴイしかいない。ということはこれも大きいものが寿命が尽きれば、育ってきたニゴイはすべてカワウに食べられてしまい絶滅する。

時間はかかるが鯉も同じだ。昔鯉釣りをしていたころは20~40cmの鯉が頻繁に釣れたが、その大きさは現在、市川には生存していない。すべてカワウが食べてしまっているのだ。

季節は秋、魚たちが越冬に向けて荒食いと言われるよく餌を食べる時期に差し掛かっている。ひと昔前なら餌をあさりに来ている鯉やニゴイ、フナ、動き回っているウグイが見れたが、朝の8時ごろに動いている魚はいない。

朝の5時から6時過ぎにかけてカワウが集団で魚を追い回した後だからだ。情けない話で川に魚の影がない。

ネットの動画で川釣りの動画を見て、いいなあ・・・。あんなん釣れたら楽しいやろなあ・・・。って思うような日が来るなんて思わなかった。

大学時代、休みになったら里帰りして、鯉釣りをしていた。あの頃の豊かな川からは想像もつかない死んだ川になってしまった。

ただ、カワウが来ただけで。

あの頃の市川はカワウが居なくなれば戻ってくると思う。でも、カワウが居る限りは戻ってこない。

このカワウの問題は何も市川だけの問題ではない。すでに上流の生野ダム、黒川ダム、日本海側の円山川に至るすべての地域に魚を求めて生息範囲を広げている。魚がいる限り天敵がいないカワウは増え続け、そこにいる魚を食い尽くすまで食べ回る。

県全体で駆除に取り組まない限り、兵庫県の豊かな川はカワウによって生態系すらぶち壊されてしまう。

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